アシタカとカヤの関係は、もののけ姫を語る上で欠かせない大切なテーマです。
アシタカがカヤからもらった贈り物を他の人に渡したことに「ひどい」と感じる人もいれば、物語として深い意味を見出す人もいます。
カヤはアシタカの婚約者であり、二人の絆は村の未来を背負う特別なもの。
そんな関係だからこそ、「アシタカはカヤにひどいのか?」という問いは、長年にわたりファンの間で語られてきました。
アシタカ、カヤ、そして「ひどい」と感じる気持ちを軸に、二人の関係を改めて考察してみましょう。
この記事でわかること
- アシタカとカヤは公式設定で「婚約者」
- カヤが渡した玉の小刀は永遠の愛の証
- ネックレスをサンに渡した行動は「ひどい」と感じる人も多い
- 一方で、アシタカの誠実さや覚悟を示す行動と解釈する声もある
- 子供や死罪に関する説はすべてファンの考察にすぎない
Contents
【もののけ姫】アシタカはカヤにひどい?
視聴者からの「ひどい」という声
アシタカがカヤからもらったネックレスをサンに渡したシーンを見て、「カヤの気持ちを考えるとひどい」と感じる人は少なくありません。
カヤはアシタカにとって婚約者のような存在であり、ネックレス(玉の小刀)は「心変わりしない証」として贈られた特別な物。そんな重い意味を持つ贈り物を、他の女性に渡してしまう行動は、確かに「かわいそう」と思われやすい場面です。
アシタカの行動に込められた意味
一方で、このシーンには深い解釈があります。
アシタカにとってネックレスは「過去の自分や故郷とのつながり」を象徴する大切な品。それをサンに渡したのは「自分が一番大事にしているものを託したい」という気持ちや、「サンを守りたい」という誠実な想いの表れとも考えられます。
また、故郷を離れざるを得なかったアシタカが「過去を断ち切り、新しい自分で生きる」という覚悟を示す場面としても解釈できます。
宮崎駿監督の意図
声優の石田ゆり子さん(サンとカヤの二役)は「あのシーンは許せない」と語ったことがあり、それに対して宮崎駿監督は「男なんてそんなもん」と答えたという有名なエピソードがあります。
このやり取りからも分かるように、制作サイドは「賛否が分かれること」を想定したうえで描いていたのです。アシタカという人物の人間らしい揺れ動く気持ちを映し出す、象徴的な場面だったと言えるでしょう。
【もののけ姫】アシタカはカヤの関係は?
婚約者という大切な関係
アシタカとカヤは、ただの幼なじみではなく「許嫁(婚約者)」の関係でした。
エミシ一族の次期長となるアシタカと結ばれることは、カヤにとって村の伝統と未来を背負う意味もあり、二人は村公認の特別な立場にあったのです。
別れの場面でカヤが渡した「玉の小刀」には、「いつまでもあなたを思っています」という永遠の愛が込められていました。単なる贈り物ではなく、強い覚悟と深い気持ちを託した証だったのです。
「兄様」と呼ぶ理由
カヤがアシタカを「兄様」と呼ぶのは、血のつながりがあるからではありません。エミシ一族では、年上の男性に対して敬意や親しみを込めて「兄様」と呼ぶ風習がありました。
そのため、カヤがアシタカを「兄様」と呼んでいたのは、婚約者としての愛情と尊敬が混ざった呼び方だったのです。宮崎駿監督自身も「カヤはアシタカの嫁になるつもりだった」と語っています。

韓国でも「オッパ」って呼ぶもんね!
運命に引き裂かれた二人
アシタカは呪いを受け、村を追放されるように去らざるを得ませんでした。二度と戻れない運命を前にして、それでも掟を破って見送りに来たカヤの姿は、切なくも強い想いの表れでした。
アシタカもカヤも、自分たちに課せられた運命を理解しながら、それぞれの道を選ぶしかなかったのです。
【もののけ姫】アシタカとカヤには子供がいた?
アシタカとカヤの間に子供がいた、あるいはカヤが身ごもっていたという公式設定や描写は一切ありません。映画本編でもそのような場面はなく、スタジオジブリや宮崎駿監督の発言にも触れられていません。
一部のファンの間では「カヤは別れの時点で妊娠していたのでは?」という説や、「カヤの子孫が存在するのでは?」といった噂があります。これは、カヤが村に残った理由を「身ごもっていたから」と解釈する考えから生まれたものですが、あくまで推測にすぎません。
まとめると、アシタカとカヤに子供がいたという話はファンによる噂や考察の域を出ず、公式設定では全く確認されていないのです。
もののけ姫カヤは死罪になった?
カヤが死罪になったという説は、ネット上で語られる噂や考察のひとつにすぎず、映画本編や公式設定にはそのような事実はありません。
物語の中でカヤは「罰は受けます」と言いますが、深刻な処罰を示す描写はなく、実際には「長老に叱られる」「数日間家に閉じ込められる」といった軽い罰だったと考えるのが自然です。もし本当に死罪になるほどの掟破りなら、アシタカが黙って旅立つはずがありません。

死罪になるくらいなら連れていけばいいもんね。
つまり、死罪説はあくまでファンの想像や都市伝説であり、公式な設定ではありません。
【もののけ姫】アシタカとカヤのセリフ
別れの場面
- カヤ「兄様!」
- アシタカ「カヤ。見送りは禁じられているのに…」
- カヤ「おしおきはうけます。どうかこれを。私のかわりにお伴させてください」
- アシタカ「これは?大切な玉の小刀じゃないか」
- カヤ「兄様が旅の途中で寂しくなった時私だと思ってください」
- アシタカ「私もだ。いつもカヤを想おう」
腕が呪われた直後
- アシタカ「カヤ、ふれるな。ただ傷のではない」
このやり取りからは、アシタカとカヤの互いを想う気持ちと、村の掟に対する覚悟がしっかりと伝わってきます。
まとめ|アシタカとカヤの関係とその解釈
- アシタカとカヤは公式設定で「婚約者」
- カヤが渡した玉の小刀は永遠の愛の証
- ネックレスをサンに渡した行動は「ひどい」と感じる人も多い
- 一方で、アシタカの誠実さや覚悟を示す行動と解釈する声もある
- 子供や死罪に関する説はすべてファンの考察にすぎない
見方によって「ひどい」とも「誠実」とも受け取れるこの関係性は、もののけ姫の奥深さを象徴しているように思います。